About 2007年11月

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2007年11月06日

経営の最適化を考えるOptimization着想の源流⑨

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<楽しくなければ面白くない。面白くなければ楽しくない。>

この言葉は経営者としての私のモットーにしています。自分自身だけでなく社員も役員も仕事をする会社の人間全員が楽しく仕事ができ、面白いと感じる職場にしたい。その熱い想いこそOptimization 経営の原点だと考えています。

前回このBlogで、社員の意識を変えるのはとても難しい、と書きました。意識を変えるにはどうしたらいいか。「仕事が面白くなる」には仕事が今までより速くでき、現場の負担が軽くなり、その挙句、給料が上がれば最高でしょう。「減収増益」という夢のようなことを考えて辿り着いたのがOptimization 経営でした。

モーバイル通信の普及で一番大切なことは言うまでも無く、携帯電話がいつでもどこでも繋がり、かつ雑音が入らずクリアに会話できることです。アンテナを建てると必ず発信電波と受信電波が正確に伝わるようにアンテナ等の現地調整を行います。それを通信業界で「最適化」と呼んでいます。

簡単なように聞こえるかもしれませんが、これを正確に遂行するにはかなりの技術と経験が必要になります。ちょっと専門的になりますが、現場の調整作業はアンテナのチルト(傾き)、送信機のパワー、ソフト・ハンドオフ(セルが変わる毎に周波数が切り替わる)などの調整を行います。

実際に車を走らせたり、いろんな建物や障害物を調べて、その付近で送受信を繰り返します。これは技術や知識だけでなく経験が重要になります。熟練者と初心者では最適化に大きく差が出てきますし、作業時間も全然違ってきます。

ところが熟練者作業のコツをウエブに載せて、初心者がいつでも学ぶことができれば早くその技術を身につける事ができる、と考えました。そこで社員が開発したのがCyber Manual(三技協では「CM」と呼んでいます)なのです。既述しましたとおり三技協のCMは1万ページを越えるまでに充実してきました。

このOptimization 経営のコンセプトと実践の記録を書いたのが『社員の「1行報告」が会社を変える』で、10月25日、書店に並びました。

2007年11月12日

No10-経営の最適化を考えるOptimization着想の源流10

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『社員の「1行報告」が会社を変える』(かんき出版)が10月25日に店頭にでました。「見える化のオプティマイゼーション経営」という副題がついています。宣伝パンフレットには<「赤字より怖い赤字体質」をいかに変革すべきか>というフレーズが目立ちます。

この本は私にとって処女出版ですからその反響がどうでるか、ちょっと不安のようで期待に溢れる複雑な気分でした。既述しましたが「赤字体質からの脱却」は三技協という会社が超えなければならない大きな障壁でした。そのためには社員一人ひとりの問題意識です。

これまで書いてきたとおり「Optimization 経営」というコンセプトは経営と会社の業務全体の「最適化」の実践です。それは社員の意識改革に他なりません。下請け会社という長年の企業体質を変えてゆきたいという私の悲願でした。そして仕事を「見える」ようにすることで少しづつ社内の空気の流れが変わってゆくことを実感することができました。

IT技術を駆使したCyber Manual(CM)を構築することで、一切の文書、報告、事故、問題点などをウエブで「見える」ようにした結果、社員自身が変わってゆくのが良く分かりました。自分の仕事、技術のレベルアップを計ろうとする気運が出てきたことが赤字体質からの脱却の大いなる第一歩でした。

言うまでもなく、そうした社内の意識改革についてゆけない人も決して少ないとは言えません。不本意ながら退社していった社員も何人かでました。一方で、時代の変わり目に素早く対応できるのは若い世代です。彼らは何の抵抗もなく、CMの導入とそれを使うことで日常業務をより正確、迅速にこなすことができるプラスの要素を自分のものとしていきました。

「ITベンチャーがもてはやされる今日にあって創業40年を超える企業の再生を賭けた男の記録である」というパンフレットのキャッチフレーズを面映い思いで読みながら発売1週間の経過を見ました。なんと横浜の有隣堂横浜西口店や川崎BE店で、週間(10月21日~27日)ベストセラー第二位に躍り出ました。

予想を超える反響に驚くと同時に私の経営理念が間違っていなかったという確信がどっしりと胸底に広がりました。この本は私の「Optimization 経営」の完成ではありません。あくまで試行錯誤の第一歩です。しかし初めての試みとしては肯定的な反応として受け止められたようです。嬉しさがこみ上げ、次のステップを真剣に模索し始めています。


2007年11月20日

No11 経営の最適化を考えるOptimization着想の源流11

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10月下旬に発売された『社員の「1行報告」が会社を変える』(かんき出版)が発売わずか2週間で再版となりました。横浜の有隣堂でベストセラー第二位となったことは前号の本欄で書いたとおりです。初めての出版という経験だけに感慨深いものがあります。

そして多くの方々から本を読んだ感想が手紙やe-mailで寄せられました。旧知の方々はもちろんですが、未知の方からも率直な感想をいただきました。その大半が、私が本書で強調しています「経営の見える化」について強い賛意、支持を表してくださいました。

このところ続いている企業の非行、スキャンダルが連日のようにマスコミを賑わせています。食品の原料表示を偽ったり、賞味期限を改竄したりして、それが報道されると決まって役員が記者会見で深々と頭を下げて謝罪する光景が日常茶飯事となっています。

しかも最近、目立つのは世間の信用が寄せられてきた老舗や名門企業で不祥事が次々と起きていることです。社員と経営者の間に「知識や情報の共有」ができていない結果が招いた事態ではないか。「経営の見える化」ができていないからだと思います。

私の本を読んだ方のメールに「これらの会社が『サイバーマニュアル』だけでも採用していたらこのような無様な事件は起こらなかったでしょう。起こりえなかったと言っても言い過ぎではないと思います」と書いてくださった方がいます。

また、本書を紹介する文章に「組織内の情報が共有されないことは企業生命にかかわる結果を招きます」「歴史のある大組織ほど過去の成功体験が染み付いていて、次の世代を左右するコンピューター活用が進んでいません」とありました。まさに正鵠を射た指摘です。

どんな経営者も私と同じように大きな壁にぶつかり、いろんな局面で悩み、模索していると思います。破局が来る前にその問題点を探り出し、企業内部に巣食う癌の病巣を切り落とす大手術をしなければなりません。それこそ本書で書いてきましたPBTなのです。

会社が抱える問題の所在を探し当て、解決策を「社員が見えるところ」で一緒に考える。現場が直面した問題を「1行の報告」としてサイバーマニュアルに載せることで、危機回避の具体的な方途が提案されるはずです。社員の声、視点が危機を発見し通報するのです。

今回の出版が多くの経営者の「見える化」の一助になればこんな嬉しいことはありません。一貫して「見える化」を実践してきた者として自戒をこめて記事を読んでいます。

2007年11月27日

No12 経営の最適化を考えるOptimization 「部分最適」と「全体最適」①

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老舗店やブランドを有する企業の非行とも言うべき数々のスキャンダルを考えてみますと重大な危機が発生しているのに経営がブラックボックス化しているため、見えなくなっているのではないか。そして問題が顕在化した時はすでに遅く、市場の批判一斉に浴び、メディアの攻撃にさらされます。

問題が顕在化して初めて気づき会社はいつの間にか、危機存亡の絶壁に追い込まれてしまっていることに気づくのです。「見える化」経営を実践すればかなり、そうした“手遅れ”状態を避けることができます。破局を招く事前に手を打つことができるのです。

これを「危機管理」という視点で考えてみてください。私が手探り状態ながら必死で考え、実施してきたOptimization経営、具体的にはCyber Manual(CM)を導入することで危機を予防することが可能です。

危機管理で想い起こすのは今、重視されていますCSR(Corporate Social Responsibility)です。CSRとは企業の社会責任です。以前はCorporate Citizenship とも言われました。コミュニティにおける企業市民としての責任を企業家はどう考えるべきなのでしょうか。

Governanceという言葉も80年代から90年代にかけてよく耳にしました。そして現在は、Complianceです。企業がコミュニティの一員として法令を遵守し、企業としての社会責任を果たす。それがあるべき健全な企業イメージでしょう。それはOptimization 経営と密接に関係してきます。

例えば各職場における適正な業務の遂行や作業の進行を私は「部分最適」と定義しています。経営者は「部分最適」の追求を統合しながら会社のビジョンと照らして調和させることで会社全体の最適化を行います。それが「全体最適」です。Optimization 経営とは部分最適と全体最適が、スパイラル状態で改善され、より上位の「最適化状態」へ上昇するプロセスだと考えています。ですから『社員の「1行報告」が会社を変える』という本の出版はOptimization 経営の第一歩にすぎず、さらにこの経営方法を理論化してゆきたいと願っています。