8月12日、ロサンゼルスで日本語テレビ・JATV主催のシンポジウムに招かれ、Optimization 経営について問題提起する機会を得ました。ロスには昨年2度行き、現地の日本企業経営者やビジネスマンらと議論したことは本Blogの冒頭に書きました。今回はシンポジウム形式で私が基調報告を行い、パネリストと参加者が議論しました。
ロスの日系ビジネス社会は、お盆前の夏季休暇ムード一色でしたが、にもかかわらず50名の経営者やビジネスマン、政府関係者らが集まり活発な討論となりました。パネリストに私とロナルド・モース博士(三技協取締役)、アーバインでソフト開発をしている山口裕久氏の3人で、Optimization というコンセプトとその可能性についてそれぞれの見解を述べました。
すでに何度も書いてきたとおり、これからの経営、取り分けグローバル化が進行している国際経済社会で企業がサバイバルしてゆくには「知の共有」による部分最適と「個人知」を「集団知」に蓄積し、「見える化」を図ることで、全体最適を促進してゆくことがキイワードであることをDVDとパワーポイントで説明しました。
社員一人ひとりの多機能化についても例をだして説明しました。会社の文書、内部情報伝達、研修、経理処理、問題発生の現場報告、その処理方法、自己研鑽の方法や結果などをすべてウエブに載せ、従業員なら誰でもアクセスできるようにしたのがCM(Cyber Manual)であることは既述しました。そしてこのCMとPBT(Performance Break Through)を使って、問題提起→問題の解析→再設計による最適化提案へ社員自身が取り組みます。
モース博士や山口さんは私のOptimization 経営について、それを理論化して普遍的な経営論となる可能性について具体的に指摘してくれました。私の問題提起とパネリストのコメントが終わると後半は会場の参加者との質疑応答です。
やはり集中した質問は「Optimization 経営は分かったが、実際にそれを導入すると従業員の中にはついてゆけない者がでてくるでしょう。組織は分裂してしまわないか。社員の反発は無かったのか」という点です。私は「反発はあったし、辞めてゆく者もいました。それは会社の体質を変えてゆくとき、避けることができない問題です。しかし反抗勢力にはPositiveな反抗とNegativeな反抗があると思います、企業では先者は大切にしなければなりません。そこにOptimization 経営の意味があるのです」と応えた。
さらに質問が出たのは「暗黙知」のOptimization化です。例えば職人的な技は、言葉で説明するのは難しいし、まして「見える化」は至難です。高度の技は職人の長い経験から身についた個人の人格内部に備わるもので、それを他人に見えるようにすることができません。
私はその指摘をもっともだと思います。私が強調している「集団知による見える化」とは業務の80%でよしとして、100%ではありません。職人的な洗練された技を要する部分は高度な技を持っている人に任せれば良いのであって、全部、「見える化」を実現できなくてもいいではありませんか。しかし個人の内側に在る感情や芸術的表現などは移転できませんが、技術の殆どが「見える化」が実現できます。このようにOptimization 経営を進めることは、非常に現実的なことなのです。
*画像は、LAで出演させて頂いた「ブリッジUSAラジオステーション-加賀崎 雅子の「ニュースまったなし!」での収録シーンです。加賀崎さんには今回のシンポジウムの話題も放送して頂き、その番組を聞かれて御来場頂いた方もいらっしゃいました。
