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2009年03月04日 14:58に投稿されたエントリーのページです。

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仙石通泰ブログ40 Optimization 経営を考える「黎明を生きるこころ」⑥

世界的規模での景気後退、金融収縮、麻生政権の混迷と暗い話で埋め尽くされてきた新聞紙面やテレビのニュースが続いたところへ、アカデミー・ダブル受賞の報は多くの日本人に輝きを与えました。まさにアメリカ発の嬉しくも明るいニュースでした。

滝田洋二郎監督「おくりびと」が外国語映画賞、加藤久仁生監督「つみきのいえ」が短編アニメーション賞を受賞しました。もっとも華やかな映画祭として世界中が注目するアカデミー賞です。日本人がソフトでも世界のトップを行く水準を証明して見せたのです。

「おくりびと」は遺体を扱う納棺師という特異な仕事を通じて、人間の荘厳な死と生の意味を問う、という芸術性の高い作品で、主演の本木雅弘が好演しています。「つみきのいえ」は12分の短編アニメ。海面が上昇するのに家を積み木のように建て増す老人の物語です。

「おくりびと」は全国183スクリーンで上映中、24週間のロングランを記録し、映画館の興行収入だけですでに30億円を突破、今回のオスカー受賞で、さらに公開国は38か国に増えると景気のいい話です。日本人として素直に嬉しいし不景気を吹っ飛ばすニュースでした。

昨年、東宝のアニメ『崖の上のポニョ』が大ヒット、ポニョ効果で東宝の興行収入は過去最高を記録したそうです。2008年1-9月の映画の興行収入累計は600億円と前年同期比42.0%増となり、過去最高だった前年の収入595億円を9カ月で上回ったのです。

テレビの勃興と隆盛で一時は斜陽産業と言われ、映画館の閉館が相次ぎました。しかし最近、シネコン(シネマ・コンプレックス)という複数のスクリーンで同時にいろいろな映画を上映できる複合映画館が増えました。これはアメリカでのビジネスモデルで、外資が日本へ持ち込みました。

日本のスクリーンは増え続け昨年、25年ぶりにスクリーン数が3000を突破、現在3062スクリーンとなっています。DVDという新たな市場が拡大して映画産業は息を吹き返したように好調です。そこへアカデミー・ダブル受賞という快挙。日本映画の再生に若い映画人が元気を取り戻しています。

明るい話題に触発されて、ビジネスの新たな活路を切り開く経営戦略を期待したいと思います。次回は危機に瀕している自動車産業の話を書きます。

コメント (1)

石橋真一:

初めまして、シネマ・コンプレックスは、アメリカから持ち込まれたビジネスモデルだったのですね。

同じように、ナレッジ・マネージメントもアメリカから持ち込まれた形式知化の取り組みだったようですが、その起源が日本 (野中郁次郎氏・一橋大学名誉教授)にあったのにも関わらず、それに気が付かなかった (関心が持たれることが少なかった)ことがとても残念です。

それから、仙石通泰様はITを駆使された経営のオプティマイゼーション (最適化)によって、社員力を経営力にチェンジ (変革)させ、定着を成し遂げられていますね。

経験則を絶対解と勘違いし、技術スタッフにそれを強いる指示命令型、上意下達型のマネジメントに甘んじていた保守的な管理職層 (いわゆる抵抗勢力)の理解を得ることは、困難を極めたに違いありません。

仙石通泰様の方法論に共鳴される多くの仲間の支えがあったことが、とても羨ましく感じられます。

次回のテーマは「危機に瀕している自動車産業」ですね。

そう言えば、日産自動車ではベテラン技能者のノウハウ (それを無意識に行っているところの多い技能者の勘所)を形式知化として若い技術スタッフへ継承させる取り組みを実践されているそうです。

それを継承される側である20代から30代の若い技術スタッフが、形式知化の取り組みを率先して行っているそうですから、とても感心させられます。

団塊の世代の大量退職は、若手社員の主体性醸成を促す良いきっかけとなったかも知れませんね。

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