仙石通泰ブログ47 Optimization 経営を考える「インタンジブルス」
私の親しい方々による、大変ユニークで面白い本がこの2月1日、祥伝社から上梓されました。231ページにおよぶハードカバーの『「見えない資産」の大国・日本』。この書は日下公人、大塚文雄、ロナルドA・モース各氏3人が「見えない資産」について座談会形式で語り合う、という内容です。
サブタイトルに「中国・アメリカにはない強みとは」とあり、”Japan’s Hidden Power: Intangible Assets”と表紙に英語でも書かれています。ここで言う”Intangible”とは目に見えないもの、無形資産のこと。それは中国やアメリカにない日本独自のものだといいます。
日下さんは東大卒、日本長期信用銀行取締役から多摩大学大学院教授、ソフト化経済センター理事長、東京財団会長を歴任された著名な評論家で著書は200冊を越えます。経済予測や経営戦略論をはじめ都市開発論から人材、文化、戦争論や日本論に至るまで広範囲に論陣を張る保守派の論客です。
また大塚さんは慶応大学でもソニー時代も私の先輩にあたり、わが三技協の常勤監査役として企業運営に参画していただいています。大塚さんは私が提唱し推進してきましたOptimization経営について、監査役ではありますが、実務的アドバイスをいただいています。
またアメリカ人のモースさんはカリフォルニア大学バークレー校卒、プリンストン大学で博士号を取得された柳田国男の研究家で、三技協の社外取締役です。米国国防総省戦略貿易チーム主任研究員、経済戦略研究所副理事長という多彩な顔をもつ戦略家です。
このユニークなキャラクター3人が話し合う「インタンジブルス」という経営資源とは何か。しかもそれは日本独自の強みである、といいます。「道徳と経済は不可分の関係」「道徳の高い国は経済が発展し、道徳の低い国は滅びの道をたどる」(日下)といいます。
日本人の良いところは「礼儀ただしい。弱者をいたわる。他人に迷惑をかけない。他人の悪口を言わない。謙虚である。自分の功を誇らない・・・」とあげればいくらでも出てきます。日本の民話の研究家でもあるモースさんは日本語を駆使する知日派の学者ですが、「日本では、社会に思いやりの心が生きています」と言い、その「心は見えないところで日本経済の成功を支えてきたものだと思います」と語っています。
私がこの本を友人に贈呈する二つの理由があります。一つは、既述しましたとおり大塚、モース両氏が10年以上、三技協の経営に参画してくださっている方であることです。二つ目の理由は「三技協が自ら開発し実践している“Optimization Ware”は日本の独創的な”Intangible Assets”の優れた事例だからです」
次回はこの書に沿って”Intangible Assets”とは何か、を詳しく紹介したいと思います。
